有名デザイナーズ家具:イームズ

■誰もが一度は見たことがある⁉︎

デザイナー家具でよく見かける椅子があります。
それはチャールズ&レイ・イームズのシェルチェアです。
チャールズ&レイ・・・・ご存知かと思いますが夫婦です。
イームズ夫妻。

カフェなどでもよく見かけ、あのデザインは
誰もが一度は見たことがあるデザインではないでしょうか?


ただよく見かけるこのシェルチェアのほとんどはリプロダクト品となります。

※リプロダクト品とは・・
デザイナーにより作られた製品の多くには意匠権が登録されています。
リプロダクト品とは、意匠権の期限が切れた製品を、
オリジナルデザインを元に出来るだけ忠実に復刻生産した製品です。

このデザイン、リプロダクトに、イームズ、ヴィトラにハーマンミラーと、
キーワードが多すぎてその価値を測るには少し交通整理が必要ではないでしょうか。

本家のシェルチェアだと思って入手した物が
リプロダクト品だとしたら目も当てれません。

まず初めにお伝えしておきます。
ハーマンミラー社とヴィトラ社以外のシェルチェア全てリプロダクト品です。

ハーマンミラーが1950年頃に製造した物がオリジナル、
1998年にヴィトラが製造したものが復刻版です。
そして2010年から再びハーマンミラー社から販売されています。
ヴィトラ、ハーマンミラー、どちらも正規品ですが
ハーマンミラーのビンテージについては価値が大きく異なります。
現行定価:約4万円ほどのシェルチェアですが、
ビンテージに関しては高いもので20万〜30万円ほどするものもあります。
価値を決める要素は大きく2つ。トップの年代とカラーです。

■写真はハーマンミラーオリジナルの2ndのもの

シェルチェアのカラーは当初6から7色から始まったとされており、
60年代に特注カラーが出回り、そのカラーが現在では人気となっています。
ネイビーなどが人気です。もちろん数が少ないカラーは価値が高いです。

次にトップの年代ですが、ハーマンミラーのビンテージシェルチェアは、
年代によって、1st、2nd、3rdと分けられます。

1st 1950年から1955年(ゼニスプラスチック社製造)
座面裏にゼニスプラスチック社のステッカー
赤黒白の格子・他のステッカー
縁にロープ後

2nd 1955年から1980年
ハーマンミラーの大文字の社名とロゴ(一番多い)など

3rd 1980年代から90年代
ロゴエンポスがなくなり
楕円内に小文字で社名が表記されるようになりました。

詳しくは海外のサイトですが、これまでの系譜が載っております。
https://eames.com/en/articles/labels-stamps




ヴィトラ社製品については素材により価値が異なります(定価が違います)
ポリプロピレン(定価:約4万円)
グラスファイバー(定価:約6万円)
プライウッド(定価:約8万円)

オリジナル、復刻ともに商品ごとに状態が異なるので
甲乙つけ難いですところです。

現在、ハーマンミラー社でもイームズプラスチックシェルサイドチェアとして
復活をはたしておりますますビンテージ品については価値が高まると考えられます。